第22章 【第二十一話】雪明かりの答え
食堂でマフラーを返したあとも、胸のざわつきは少しも消えてくれなかった。
むしろ、ラビの首元に戻ったのを見るだけで、昨夜の温もりまで思い出してしまう。
「いつまで突っ立ってんのさ。座れば?」
ラビが、隣の椅子を軽く引いた。
……逃げ場が、ない。
観念して腰を下ろすと、トレーを手にしたリナリーが、向かいの席に座った。
「おはよう、ラビ。ティファも、ちゃんとマフラー返せたんだね」
「リ、リナリー……!」
隣で、ラビが喉の奥で笑うのが分かった。
……味方が、いない。
顔を上げられないまま、リナリーが差し出してくれた紅茶に手を伸ばす。
「ティファ、砂糖入れすぎじゃない?」
リナリーが、くすりと笑う。
「え?」
気付けば、角砂糖を三つも落としていた。慌てて砂糖壺から手を引っ込める。
その様子を見て、ラビが吹き出した。
「朝から動揺し過ぎさ」
「してないわよ!」
反射的に言い返す。
ラビは頬杖をついたまま、じっとこちらを見ていた。
耐え切れず視線を逸らして、紅茶を一口飲む。
うっ……甘い。