• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第21章 【第二十話】残り香は、まだ熱い



翌朝。

雪の降り続く村を出て、私達はクロウリーを連れて教団本部へ向かう汽車に乗り込む。


乗降口の段差で足を止めると、先に乗ったラビが、当たり前みたいに手を差し出してきた。

一瞬、迷う。昨日までなら、何も考えずに取れた手だった。


「……ありがと」

指先だけ借りて、すぐに離す。ラビが少しだけ笑った気がした。


すぐ後ろに、アレンがいた。

ラビの手を借りたばかりの指先が、急に落ち着かなくなる。悪いことなんて、何もしていないのに。


「足元、気を付けてくださいね」

いつも通りの声だった。振り返れないまま頷いて、狭い通路を先へ進む。背中に、アレンの足音が静かについてきた。

/ 382ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp