• テキストサイズ

彼女はボクに発情しない

第9章 ボクと歌姫たちの三重奏


「なんで!」
やっぱり!ボクは次のの張り手に備えて、目をつぶって身構える。
「私・・・負けちゃった・・・」
だが、予想に反して、が涙声をあげる。そーっと目を開くと、目にいっぱい涙をためている。え?そんなに悔しかったの?

「え・・あ・・ご、ごめん・・・その・・・いや」
しどろもどろになるボク。あの場面はああするよりほかなかったと思うが、がそんなに悔しがるとは計算外だった。怒るならまだしも、泣くというのは意外だった。

ぐいっとは手で涙を拭うと、「ごめんなさい」と一言だけ言う。そして、そのままさっさと歩きだしてしまった。

10分ほど仲間とは離れていた。皆、飲み物を飲みながら適当に待っていてくれたようだ。ルリと優子はの『貧血』を心配してくれていた。ふたりとも、いつの間にかちゃんと名前を呼ぶようになっていた。

いろいろあったが、に親しい女友達が出来たのは嬉しいことだ。

「さて!これで全ゲーム終了だね。優勝は優子だよ。」

ああ、なんかのことでぶっ飛んでいたけど、そういやゲームしてたんだった。賞品は・・・そうか、デートか。

「さあ、優子、誰をデート相手に選ぶ?とはいっても、男の子は高山くんと弦次だけだけど」
ルリが優子に言う。この場合、どっちもなし、ということもあるのかな?それとも、優子ちゃんは弦次が好きだったりして。

「えっと・・・」
組んだ手をもじもじとさせながら、優子は下を向く。顔が真っ赤だ。
へえ、弦次のこと、本当に好きなんだな・・・。

「えっと・・・私は・・・私がデートしたいのは・・・」

次のセリフで、ボクは心臓が口から飛び出すほど、驚いた。

「高山くんです」
/ 127ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp