第2章 幼馴染の輪舞曲
当時、ボクはまだ精通もなく、エッチなことの知識もなかったので、このの行為の意味を知ることはなかった。ただ、とても普通じゃないことだけは雰囲気でわかった。
の息が荒くなる。股間を擦り付けられた足にねっとりと湿り気のある液体が広がるのを感じた。嗅いだことがないようなふんわりとした匂いが立ち上ってくる。
は目をとろんとさせながら一心不乱にこすりつけ続け、そして、「ああ!」と声を上げると、よだれを垂らしながらボクにギュッと抱きついて、そのまま崩れ落ちた。
何が起こったのかわからなかった。
しかし、次の瞬間、バチンと頬に電気ショックのような刺激が走った。
「なに抱きついてるのよ!ヘンタイ!!」
が顔を真っ赤にして怒っていたのだ。え?え?とボクの頭は混乱した。だって、今、お前が抱きついてきて・・・。
しどろもどろながら今起こったことを説明したが、自身は「そんなことはしていない」の一点張りだった。
この後も数回このようなことがあった。きっかけはいつも男の人がに近寄ったり触れたりしたときだった。いつもなるわけではなく、なるときとならない時があった。幸運なことに、ボク以外のクラスメートにの「発情」がバレることはなかった。
ただ、家では両親にバレてしまったようだ。小学校4年生の秋ごろ、数週間が学校に来なかったことがあった。その時、どうやら入院も含めて検査を色々したらしい。
そして、ついた診断が「特発性性欲亢進症」(Pheromone-induced hypersexuality)、略してPIHだった。
世界に数例しか症例がなく、治療法は不明。何らかのきっかけで発情したら、対症療法としては『エクスタシーに導く』つまり、イかせるしかないのだ。そして厄介なことに、の場合は自慰ではダメだったのだ。どういう理由かは分からないが、オナニーではイケないのだ。
の両親は悩みに悩んだ。これは後からの母親に聞いた話なので本当はどう言ったのかはイマイチ不明だが、はこう言ったらしい。
「陽太くんが一緒なら大丈夫」