第44章 My Cheerleader (R18)
「ユカリ先輩、あんな格好するんだ……」
「普段と雰囲気違いすぎだろ!」
「めちゃくちゃ似合ってる……!」
「今日来てよかった……!」
その声は次々と重なり、体育館のざわめきはさらに大きくなっていく。
そんな中。
ユカリがふと観客席へ顔を向けた。
「あ……!」
1年A組を見つけたユカリが、嬉しそうに小さく手を振る。
「!!」
「ユカリ先輩がこっち見た!」
上鳴が勢いよく立ち上がる。
「俺!?」
「いや、全員にだろ!」
瀬呂が再びツッコむ。
「でも俺に見えた!」
「知らねぇよ!」
次に目に入ったのは1年B組の席だった。
「あ」
拳藤と目が合う。
拳藤はすぐに嬉しそうに手を振った。
「ユカリ先輩、似合ってます!」
その隣では、物間もどこか面白そうに口元を上げていた。
「なるほどねぇ。随分と目立つ格好をしてるじゃないか」
「素直に褒めな」
「痛ッ!わかったよ!ユカリ先輩悪くないんじゃないかなそれ!」
「ふふ、ありがとう」
そして、そのまま視線を普通科へ移した。
――そこで、心操と目が合った。
(………あ、心操くんだ)
ユカリが嬉しそうに手を振る。
心操は一瞬だけ目を丸くしたものの、すぐに小さく頭を下げた。
そのやり取りを見ていた近くの生徒が、思わず声を上げる。
「え!?心操お前、ユカリ先輩と知り合いなの!?」
「……まあ、少し」
心操が淡々と答える。
「マジかよ!?ユカリ先輩ー!めちゃくちゃ可愛いです!」
その様子に、ユカリは困ったように笑いながら、ねじれと顔を見合わせた。
「……すごいことになってる」
「だから言ったでしょー?」
ねじれが楽しそうに笑う。
「ユカリは絶対かわいいって!」
その一方で。
観客席から少し離れたコート内では、試合前の選抜メンバーたちもまた、こちらへ視線を向けていた。
――そして。
その中には、もちろん爆豪の姿もあった。