第4章 告白をしよう!
ある日の杜王グランドホテル。
「あ~~……どうしたらいいっスかね、承太郎さん……」
俺は、承太郎さんに会いに来ていた。
どうしてって……まぁ、あれだ。
恋愛相談ってやつか?
康一とか億泰はこないだのあれで大して参考にならねえ事が分かったし、露伴には絶対相談なんかする気にもならねえし、噴上なんかはモテるだろうけど碌な事にならねえ予感がする。
そう考えたら、大人で恋愛にも余裕のありそうな承太郎さんに相談すんのがいいと思った。
「仗助……言っとくが俺は女が嫌いだ。うっとおしいだけだろ。よって碌なアドバイスは出来ねぇぜ」
「嘘だろぉ……」
「自分でなんとかしろ」
話をさっさと終わらせた承太郎さんは、コーヒーを飲みながらデスクに向かってヒトデだかなんだかの何かをノートに書きこんでいた。
くっそぉ……
承太郎さんなら、なんかいい~感じのアドバイスをくれると思ってたぜ……俺が甘かったか……
ん?
つーか、忘れてたけどよぉ……
「……承太郎さん、結婚してませんでしたっけ?」
「…………」
「承太郎さぁん、どうやってその奥さんに告白したりプロポーズしたりしたんスかぁ?」
「やかましい。家に帰れ」
「教えてくださいよ~、この通りッ!」
「いい加減うっとおしいぜ、仗助」
承太郎さんにギラっと睨まれて、その静かな威圧に身が竦んだ。
「承太郎さんだけが、頼りだったんスけど……」
俺がガクッと項垂れると、承太郎さんは溜息を吐いて帽子をかぶり直した。
「やれやれだぜ……仗助、一度しか言わないから聞いておけ」
お!
承太郎さんの、口説きテク……!
俺は、床に正座をして承太郎さんの言葉を待った。
「俺の女になれと言えばいいんじゃあないのか」
じょ……承太郎さん……
「……それ……承太郎さんが言うから、サマになるんじゃあ……」
「俺はもうこれ以上は言わねぇ。帰れ」
そう言った承太郎さんは、俺に背を向けると本格的にヒトデのなんとかに没頭し始めた。
んだよ……
結局、承太郎さんのアドバイスも大して参考にならなかったぜ……
どうすりゃあいいんだ……
こういう、どうしたらいいか分からない時に限って相手に偶然会っちまうのは、よくある事だ。
そうならないよう、祈るばかりだぜ……
だが、そうもいかないもんだ。