第12章 居場所
「護衛の任を受けたのは国木田君だし、抑も私達への依頼は誘拐された子供達の捜索と保護だ。目的は達成しているよ」
何でもないように云うアリスに納得はするアリス。
「治兄の黒いところは健在だね」
「そうかい?合理的な判断といい給え」
うふふと笑って見せる太宰。
「何か裏があるの?」
「そうだねぇ」
アリスは太宰と距離を取る。
然し、太宰の口から出てきた言葉はアリスの想像しないものだった。
「結婚おめでとう」
「……うん?」
太宰の言葉に、目をパチクリさせるアリス。
「ちびっこマフィアが言っていたのだけど違うのかい?」
「え?いや、本当だけど……有難うございます?」
「うふふ。此れがご祝儀ってことで……次はないよ?アリス」
「……治兄も人が悪い」
アリスは苦笑して、扉の方へと向かっていった。
「治兄に免じて、関わっている軍警のメンバーの特定は止めてあげる」
「おや、随分と優しいお言葉だねえ」
「……でも確りと償わせて」
「判っているとも。三度はないよ」
「有難う」
アリスはお礼を云うと扉から出ていったのであった。
同時に戻ってくる国木田。
太宰の目の前にある死体を見て、太宰に状況説明を求める。
「一瞬で殺されてしまってね」
「貴様が付いておきながらか!?」
「アリスに敵意を向けた時点で此奴の行末なんて決まっていた」
「……何者だ、あの少女は」
国木田の質問に太宰は少し間をあけて、口を開いた。
「この事件の、最初の被害者だよ」