第12章 居場所
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「国木田君、何処に行く積もりだい?」
「取り敢えず今回の誘拐事件で、唯一遺体で発見された被害者の周辺だ」
「この子だけ違う事件に巻き込まれた可能性が高いのに?」
太宰は資料に目を通しながら国木田に問う。
「嗚呼。だからこそ何か手掛かりが得られるかもしれん」
「氏名◇◇、年齢は5歳で性別は女。7人目の行方不明者として捜査にあたるも昨日、遺体で発見される。遺体には複数の切傷と銃痕…か。少女相手に随分、惨い殺し方だね」
一通り資料に目を通し終わり、息をつく太宰。
「他の7人は未だ見付かっていない。これ以上犠牲を出さないためにも尽力せねば」
話しながら住宅街に足を踏み入れる太宰と国木田。
「噂には聞いていたが結構な裕福層が住んでるようだね」
「此処は、⊿⊿議員が資金を提供して設立した、安全・快適をコンセプトにしたモデルタウンだからな」
暫くその中を歩き回る2人。
「流石、安全を唱うだけあるよ。彼方此方に防犯カメラがある」
「勿論、防犯カメラの録画の解析も済んでいる。然し、誘拐現場どころか不審な車や人物も一切映っていなかったそうだ」
「この数のカメラの死角を付くなんて不可能だ。映像の偽装か、或いは―――」
「異能力か」
国木田の予想と意見が一致した太宰が頷く。
「成程。その可能性を前提に俺はもう一度、防犯カメラの映像の解析に当たる。お前は此のまま聴き込みを続けてくれ」
「了解」
そういうと国木田は電話を掛け始めた。
恐らくは知り合いの電網破りだろう。
太宰はそのまま歩き始める。
自分達の近くに住む人間が犠牲になったのだ。辺りは人の気配すら感じられない。
「…公園か。子供が集う場所ならば何かあるかも」
吸い込まれるように公園の中に入っていく太宰。
公園の中には数人の子供が居た。
皆、暗い顔をしている。
遊びににているのに?
「如何したんだい?暗い顔をして」
太宰は子供達に話し掛ける。
突然、話し掛けられて驚く子供達。警戒する目で太宰を見つめながら1人の少女が口を開いた。
「◇◇が死んじゃったの」
「!」
被害者の友人だったか。
1人が話し出すと、子供達は次々に話始める。
「◇◇は魔法使いだったんだ。だから悪い奴と戦って…」
「嘘じゃないよ!」
魔法使い
何故か、その単語が太宰の中で響いたーーー