【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第23章 結婚式×乙骨
「さん」
隣から乙骨の声がする。
振り向くと、彼はグラスを一つ差し出していた。
「はい。酔いさましに」
「ありがとう」
受け取りながら一口含むと、伏黒が視線を落とす。
「蘆屋先生、その指輪……」
言葉がそこで止まる。
薬指にあるリング。
それは一か月半前にはなかったものだった。
わずかな間。
その沈黙を破ったのは乙骨だった。
「……あぁ」
穏やかな声。
何でもないことのように、彼は微笑む。
「さんと、結婚するつもりでね」
さらりと告げられた言葉に、伏黒のまなざしがわずかに揺れる。
乙骨はそのまま自然な動作で、の手を後ろからそっと取った。
そして、何の迷いもなく――
その薬指へ、静かに口づけを落とす。
一瞬だけ、会場の音が遠のいたように感じられた。
伏黒は小さく目を伏せる。
それから静かに息を吐いた。
「……そうですか」
それ以上は何も言わない。
ただ、どこか納得したように小さく頷いた。
は手を引かれたまま、ほんの少しだけ顔を赤くしながら、乙骨を見上げた。
乙骨はいつも通り、優しく笑っていた。
「次帰ってくるのは、もう向こう(海外)での仕事が終わってからですか?」
「うーん…そうだね~…。」
少し考えてから口を開く
「たぶん、予定通り12月中旬かなぁ」
「…そうですか」
その空気は不思議と穏やかで、少しだけ名残惜しいような温度を含んでいた。
「先生!」
その空気を破ったのは、虎杖悠仁の明るい声だった。
「写真撮ろうよ!!」
勢いよく近づいてくるその姿に、場の空気がふっと軽くなる。
「写真?」
「記念に!!!お願いっ!!」
虎杖の勢いに負けてみんなで記念写真を撮る。
「じゃあ並ぼうか」
誰かの一言で、自然と人の流れができていく。
は少しだけ戸惑いながら、その輪の中心へと引き込まれた。
「ほら、こっち」
乙骨がそっと手を引く。
気づけば彼の隣に立たされていた。
カメラの前に全員が並ぶ。
スーツ姿の者。
ドレス姿の者。
「いくよー!」
誰かの掛け声。
「せーの」
一瞬の静寂。
そして――
「はい、チーズ!」
シャッター音が、明るい空気ごと切り取った。
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