【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第23章 結婚式×乙骨
そして。
祝福の拍手の中で、二人はそっと距離を縮めた。
「あっ」
小さく声を漏らしたのは虎杖だった。
次の瞬間、
「ひやぁ……」
思わず片手で顔を覆う。
しかし隠しきれていない。
指の隙間からしっかり見ている。
「……」
隣に座っていた釘崎が呆れたように視線を向けた。
「あんた、ガキね。」
「だ、だって!」
「結婚式よ?」
「分かってるけどさ!」
顔を真っ赤にしながら抗議する虎杖に、釘崎は肩を竦める。
その様子に伏黒が小さくため息を吐き、
前方では五条が面白そうに笑っていた。
一方で、新郎新婦はそんな周囲など気にも留めず。
幸せそうな表情で見つめ合っていた。
そこから披露宴へと移っていき、
久しぶりの再会を喜びながら、会話が弾む。
煌びやかなシャンデリアの光がグラスに反射し、料理の香りとともに華やかな時間が流れていく。
乾杯の声。
笑い声。
スピーチに涙する人。
そして、笑顔でそれを見つめる新郎新婦。
気づけば時間はあっという間に過ぎていた。
「すごいね……」
は小さく呟きながら、テーブルに並ぶ料理へ視線を落とす。
ほとんど手をつけていない皿。
それでも不思議と満たされている気がした。
ふとした拍子に名前が呼ばれる。
「蘆屋先生」
声の方へ振り向くと、そこに伏黒恵が立っていた。
「元気でしたか。久しぶりですね」
変わらない落ち着いた声。
けれど、以前より少しだけ大人びたスーツ姿に、は思わず瞬きをする。
「久しぶり。なんか、1か月ぶりくらいだけど……スーツ姿だからかな?大人びちゃって」
ふふ、と小さく笑うと、伏黒はわずかに視線を逸らしたあと、真っ直ぐに言った。
「蘆屋先生は、きれいですね」
一切の迷いのない言葉。
そのあまりにも直球な褒め言葉に、は一瞬だけ目を丸くする。
けれどすぐに、いつもの調子に戻って小さく笑った。
「ありがとう」
落ち着いた声で返すその姿に、伏黒はそれ以上何も言わず、小さく頷いた。
そのときだった。