【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第17章 テスト×約束×伏黒
試験が終わったら。
次は採点。
現実が容赦なく追いかけてくる。
誰も助けてくれない。
答案用紙は消えない。
採点も代わってもらえない。
現実は残酷だった。
「……はぁ」
深いため息を吐く。
それから椅子を引いて腰を下ろした。
けれど、不思議と数時間前ほど絶望感はない。
は両手で自分の頬を軽く叩く。
ぱちん。
「んっ」
小さく気合を入れる。
夕陽に照らされた答案用紙の山を見つめる。
気が遠くなりそうだ。
それでも。
「今日まで頑張るっ……」
小さく拳を握る。
そして。
「頑張れ私……っ。」
ぽつりと呟いて。
は最初の一枚へ赤ペンを走らせた。
カリカリカリ――。
赤ペンが紙の上を走る。
丸。
バツ。
丸。
三角。
コメント。
採点。
次。
また採点。
カリカリ。
カリカリカリ。
職員室にはしかいない。
窓の外では夕陽が沈み。
気付けば空は群青色へと変わっていた。
時計の針だけが静かに進んでいく。
一枚。
また一枚。
さらに一枚。
積み上がっていた答案用紙の山は少しずつ低くなり。
やがて。
最後の一枚に赤ペンを走らせる。
カリ。
そして。
「よし」
採点欄に点数を書き込む。
赤ペンを置く。
数秒。
机の上を見つめる。
終わった。
本当に。
終わった。
ゆっくり時計へ視線を向ける。
20:00。
「…………」
沈黙。
そして。
「終わったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
誰もいない職員室に歓声が響いた。
思わず椅子から立ち上がる。
両手を上げる。
ばんざい。
「終わったーーーーーー!!」
思わずくるっと一回転した。
解放感がすごい。
自由だ。
採点から解放された。
世界が輝いて見える。
「やったぁぁぁぁぁ……!」
一人できゃっきゃしていると。
ガラガラガラ……
突然、職員室の扉が開いた。
「ひゃっ!?」
反射的に振り返る。
さっきまでの歓声はどこへやら。
一瞬で静かになる。
そこに立っていたのは。
「伏黒くん?」
伏黒だった。
制服姿のまま、片手にコンビニ袋を提げている。