【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第17章 テスト×約束×伏黒
――そして。
その日から二日間。
は文字通り、目が回るほど忙しくなった。
「蘆屋先生!」
廊下を歩いていたところを呼び止められる。
振り返るより先に、書類の束が差し出された。
「これ、確認お願いします!」
「了解です。今日中で大丈夫ですか?」
「できれば午前中に!」
「午前中!?」
思わず声が裏返る。
しかし相手はすでに次の仕事へ向かっていた。
立ち止まる暇もない。
職員室へ戻れば戻ったで。
「蘆屋先生、この前頼んでた一年の評価表なんですけど」
「今日の午後には提出します!」
「ありがとうございます!」
「蘆屋先生」
「はい!」
「試験監督の配置表、確認してもらえますか?」
「机に置いておいてください!」
「蘆屋先生!」
「はい!」
「これ、いつまでに――」
「明日の朝ですよね!?」
「そうです!」
「やります!」
まるで戦場だった。
職員室のあちこちから飛んでくる声。
積み上がる書類。
鳴り続ける電話。
テスト前特有の慌ただしい空気。
教師たちも余裕がない。
当然、も余裕などなかった。
昼食は机で五分。
コーヒーは気付けば冷めている。
書類を片付けたと思ったら新しい書類が現れる。
終わったと思った仕事の隣に新しい仕事が積まれる。
「なんで増えてるの……」
思わず呟けば。
「テスト前ですからね…ご無理なさらず…」
隣の事務員さんがそっと机の上にチョコレートをおいてくれる。
「うぅ、、、ありがとうございます…」
その日の帰りは23:00。
翌日は23:30。
気付けば携帯を見る余裕すらない。
乙骨から届いていたメッセージも、確認できるのは寝る直前だった。
『無理しないでくださいね』
『ちゃんとご飯食べてる?』
『これから任務で神奈川に行ってくるね!』
画面を見ながら小さく笑う。
返信を打とうとして。
そこで意識が飛んだ。
翌朝。
顔の横には充電器に繋がれたスマートフォン。
送信できなかった返信画面だけが残されていた。
そんな二日間だった。