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【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)

第14章 年の瀬


「お風呂が沸いております。寝室の準備も終わっておりますので、どうぞごゆっくりお過ごしください」

「はーい」

五条が軽く返事をする。

「では失礼いたします」

足音が遠ざかっていく。

しばらくして。

「じゃ、お風呂入ろっか」

「そうですね」

立ち上がりながら返事をする。

そのまま寝室へ立ち寄り、着替えを置いてから二人で廊下を歩き出した。

さすが御三家の本家。

屋敷だけでも十分広いのに、浴場はさらに別棟になっている。

庭園の奥に作られたその空間は、もはや温泉旅館と言った方が正しい。

「ちゃんもなれたもんだね」

広大な五条宅の敷地を我が家のように歩き回る。

「それはそれは…大分お世話になった場所なので」

と、補足を入れながら歩く。

そんな会話を交わしながら暖簾の前へ辿り着く。

当然ながら男女で分かれている。

「じゃあ後で」

「はい」

は女湯へ。

五条は男湯へ。

それぞれ暖簾をくぐった。

湯船に浸かりながら、私はようやく一息つく。

今年最後のお風呂がこんなに贅沢な五条宅の
温泉になるとは思わなかった。

今日も色々あったが、1年を振り返ると本当にちっぽけな出来事だった。

(はぁ、来年はもっと頑張らないとな~・・・)

そんなことを考えていた時だった。

「ちゃーん!」

遠くから聞き慣れた声が響く。

「ちゃーん! こっち来なよー!」

案の定だった。

男湯の方からである。

「行くわけないでしょう」

即答した。

すると向こうから楽しそうな笑い声が聞こえる。

「えー」

「えー、じゃないですよ」

「つれないなぁ」

「変なこと言わないでください」

男湯と女湯の間で繰り広げられる、
くだらないやり取り。

その声は静かな浴場に響いていた。

そして当然。

浴場の管理をしていた使用人たちの耳にも届いていた。

「聞きましたか」

「聞きました」

「大変仲睦まじいご様子でしたね」

「ええ」

使用人たちは顔を見合わせる。

そして。

全員が同じ結論に辿り着いた。

「少々準備を変更いたしましょう」

「そうですね」

誰ともなく頷く。

それはまさしく。

長年ぼっちゃんを見守ってきた者たちによる、粋な計らいだった。
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