• テキストサイズ

その距離、反則につき。

第4章 Lesson3 熱を上げているのは?


 いつもはハリーとロンと4人で座っていたから、隣にドラコが居るのが少し落ち着かない。ドラコもそう思っているようで、レイの方をチラチラ横目で見ていた。

「やっぱりホグワーツとは違うな」
「まあ仮校舎だしな」
「生徒の数も、去年の半分くらいしかいないわ」

 ハーマイオニーに言われて周りをぐるりと見渡すと、確かに席についている生徒はまばらだ。これに新入生が加わっても、さほど数に変化はないだろう。
 そう言っている内に、教師用テーブルの真ん中に座っていたマクゴナガル先生――いや、マクゴナガル校長が立ち上がった。それと同時に、フリットウィック先生がどこからか三本足のツールと、記憶よりさらにボロボロになった組み分け帽子を持ってきた。

「始まるわ!」

 ハーマイオニーの言う通り、組み分け帽子がプルプルッと震えた。この瞬間はいつ味わっても良いものだ。
 恐らく千年ものあいだ組み分けを行ってきた彼も、ホグワーツ以外で歌を歌うのは初めてだろう。期待と興奮が入り混じる中、組み分け帽子が歌を歌い始めた――。

城は崩れ 塔は消え 古き学び舎は姿を変えた
それでも 魔法は消えはしない
時代が変わり 人が変わり 学び舎の姿が変わろうとも
受け継ぐべきものはある

勇気を選んだグリフィンドール
怖くとも一歩を踏み出す者 震える手で杖を握る者
誰かのために立ち上がる者

忠義を抱いたハッフルパフ
真の強さとは 剣を振るうことではない
誰かが倒れた時 手を取り隣に立つ者

知恵を求めし レイブンクロー
答えを知るのではなく 知識を己の糧とする者
誰も知らぬ道を探し 手にした星は消えはしない

野望を力に変えし スリザリン
野心を恐れることなかれ  欲することを恥じるなかれ
ただし決して忘れるな 玉座に座る者だけが
尊い者とは限らない

さあ、見せておくれ 心の奥に潜むものを
私は未来を見るのではない 心の中にあるものを見るのだ
己の内に秘めたその信念 その答えを探すことこそ
真の学びの極意なり

 歌が終わると、大きな拍手が巻き起こった。ハーマイオニーが隣で手を叩きながら「きっとアレクセイはハッフルパフね」とレイの耳元で囁いた。確かに先ほどの様子を見る限りアレクセイほどハッフルパフが似合う新入生も居ないだろう。
/ 33ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp