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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第6章 【五条悟】勿忘草の悪魔 Ⅲ**


𓂃 side:乙骨憂太 𓂃




「……最近さ。五条先生、少し様子がおかしい気がするんだよね」



午後の訓練の合間。
自動販売機で買ったスポーツドリンクを握りながら、僕はふと、ずっと気になっていたことを口にした。



「は? あの馬鹿目隠しの頭がおかしいのは今に始まったことじゃねーだろ」



真希さんがタオルで汗を拭いながら、じろりと僕を見る。



「しゃけしゃけ」



狗巻くんも買ったばかりの缶ジュースを片手に頷いている。



「いや、頭の話じゃなくてね。行動がというか……」



僕がそう言うと、パンダくんが不思議そうに首を傾げた。



「行動?」

「うん。伊地知さんの話によると、最近、高専じゃなくて都内のマンションに帰っているらしいし」

「それのどこがおかしいんだ? あの馬鹿だって家ぐらい帰るだろ」

「そ、そうなんだけど。あとはこの前、デパ地下でケーキとかマカロンとか、ものすごい量のスイーツを買い込んで急いで帰ったって……」

「あいつは昔から頭のイカれた甘党だろ。平常運転じゃねーか」



真希さんが冷たく言い放つ。


(どうしたら、わかってもらえるんだろう……)


見事なくらい、まともに相手にしてもらえない。

確かに先生は変わってるし、読めないところもある。
それでも、僕にはどうしても引っかかるものがあった。



「……まあ、だけど」



ふと、真希さんがペットボトルの水を飲みながら口を開いた。



「最近やたらとスマホ見てニヤニヤしてることが多くなったな。元から気味悪いが、輪をかけて気持ち悪りぃ」



すると、パンダくんも思い出したように手を叩いた。



「この前、悟が鼻歌まじりに爪整えてるの、俺見たぞ」



五条先生が、爪のお手入れ?

先生なら身だしなみには気を使っていそうだけど。
わざわざ爪を整えるなんて、なんだか妙だ。



「おかか」

「えっ!? 狗巻くんも見たの?」



狗巻くんがこくこくと頷く。



「……これは、あれだな」



パンダくんが腕を組み、妙に真剣な顔になる。
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