第3章 【伏黒恵】君に響くカンパニュラ**
俺の言葉に、が不思議そうにぱちぱちと瞬きをする。
今まで俺たちが作ってきた合図は、指で形を作るものばかりだった。
でも、今は。
これから先は、そんな余裕なんて絶対になくなる。
「が今、どう思ってるか。……ちゃんと知りたい」
「分かんねぇまま進めたくない。だから……」
俺は、自分の腕に視線を落とした。
「気持ちよかったら、俺の腕、ぎゅって強く握れ」
「もっと触ってほしい時は……二回叩け」
の顔が、ボンッと音を立てそうなくらいさらに赤く染まる。
恥ずかしがっている顔もたまらなく可愛かったが、今日だけは誤魔化させるつもりはなかった。
「……嫌な時は、全力で俺を殴ってくれていいから」
それだけ言って、今度は少しだけ強めにその先端を指の腹で弾く。
「…………ッ!!」
の身体が弓なりに反って、『ぎゅっ』と力強く俺の腕を握りしめた。
腕に食い込む指の力を感じながら、俺は右手全体でその膨らみを包み直した。
下からすくい上げるように形を変えたり、指の間に溢れる柔らかさを押し潰すように少しだけ力を込める。
「…………ッ、」
そのたびに、が俺の腕を握る指先にぎゅっ、ぎゅっと強い力が入る。
(……っ、そんな握られたら、こっちの余裕がなくなるだろ……)
声がなくても、腕に伝わってくるその力が、がどれだけ感じているかを教えてくれた。
ふと、の胸の谷間にうっすらと汗が浮かんでいるのが見えた。
俺は吸い寄せられるように顔を寄せ、白い肌に光るそれを舌先ですくい取る。
肌の熱と、微かなしょっぱさを舌の上で味わいながら、俺はそのまま――もう片方の硬く尖った先端を口に含んだ。