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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第3章 【伏黒恵】君に響くカンパニュラ**


「……」



名前を呼ぶと、の睫毛が震えた。



「本当にいいんだな」



こんなことを聞いておいて、もう引き返せる気なんてほとんどない。

それでも、聞かずにはいられなかった。
自分だけじゃないって。
も俺を求めてくれているって。

その確信が欲しかったのかもしれない。


俺の問いかけに、は少しだけ目を伏せた。
けれど、すぐに俺のシャツを掴む指に力をこめ、ちゅっと触れるだけのキスを俺の唇に落とした。


(こんなの……我慢する方が無理だろ)


そのあまりにもいじらしい仕草に、気づけば、また唇を重ねていた。
それと同時に、の着ている服の裾へと指を滑り込ませ、ゆっくりと服をたくし上げる。


あらわになった白い素肌に、思わず息を呑んだ。


水色のレース。
それに、小さな花柄があしらわれた下着。


(一緒に暮らしてた頃は、こんなの着けてなかったよな……)


洗濯物に紛れて、たまたま目に入った記憶がある。
あの頃は、もっと飾り気のないものばかりだった。

それが、いつの間に。


俺の知らないところで、は俺が知っている子どものままじゃなくなっていた。

これを選んだ時、は何を考えていたんだろうか。

誰かに見られることなんて――いや、そんなことは考えたくもない。
ただ、今これを見ているのが俺でよかったと、心の底から思った。


俺の視線に気づいたのか。
が恥ずかしそうに顔を背けて、両手で自分の胸元を隠した。


その手首にそっと触れる。



「……見たい」



拒まれるかと思ったが、は真っ赤な顔のまま、ぎゅっと目を伏せただけだった。

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