第27章 開幕のコン・フォルツァ【人外魔境新宿決戦】
「――【解】」
宿儺の術式は五条の無下限に阻まれるも、背後のビルへは斬撃が入る。
五条が背後の崩れるビルに一瞬 気を取られた隙に、宿儺が距離を詰めて拳を打ちつけてきた。だが、無下限に阻まれ、宿儺の拳は五条に届かない。
それと同時に、崩壊したビルが五条へ覆い被さるように迫るが、そちらも無下限によってビタッと止まる。
そこへ、宿儺の【領域展延】が無下限を突破した。それに気づき、五条は逆に無下限を解いて宿儺の拳を掴む。そして、倒れ込んでくるビルの窓を突き破って中へと場所を移した。
オフィスのドアをぶん投げてくる宿儺に、五条は低く構える。
そして――……。
激しい轟音を立て、五条と宿儺が戦場にしたビルは瓦礫の山と化した。ドドド…といつまでも音が地鳴りのように続く。
砂塵が立つ中、五条は宿儺と並び、もはやビルだったとは思えない瓦礫の山を眺めた。
「全部オマエが壊したことにするから」
『……どの口で?』
皮肉げな宿儺の言葉と同時に、戦場に何羽もの烏が飛んでいることに気づき、「やばっ」と思わず声が出る。冥冥が烏を通じて中継しているのは明らかだ。
下手な誤魔化しは効かない……が、まぁいいや。
宿儺を倒せば全部 帳消しでしょ、と五条は開き直ることにした。
* * *