第25章 紐解くスコア【 】
『待て。ここで解くつもりか? 五条 悟の封印を』
「え、うん。ダメなん?」
虎杖が【獄門疆『裏』】解呪の準備をしていると、それを眺めていた華の頬に現れた口が開いた。
“天使”は訝しそうに言ってくるが、拠点の一角の少し開けたスペースだ。特に問題はなさそうだが。
その間に髙羽が布を敷いて、【獄門疆『裏』】をセッティングしてくれていた。
「確かに、人を迎えるには ここじゃ味気ないかもな……少し飾りつけをしようか。折り紙ある? こういう輪っかの作ろう」
「灰原さんなら持ってるだろうし、五条先生も賑やかなのは好きだけど……そんなことやってる場合じゃ……」
髙羽に声をかけられ、順平が大真面目に返す。けれど、二人の様子に“天使”は『そうじゃなくて』と続けた。
『【獄門疆】の中では、物理的時間が流れていないという』
“天使”が何を言いたいのか分からず、虎杖は順平や髙羽と揃って首を傾げる。
『つまり、【獄門疆】の中では時間の経過が原因で餓死したり、老衰したりすることはない。本人が自死を選ばない限りはね』
ふむふむ。五条に限って『自死』という選択をすることはないだろう。ならば、生きているのは間違いない……ん? それで“天使”は何を気にしているんだ?
そこへ、遠目で虎杖たちを眺めていた秤が腕を組んで口を開いた。
「使い方によってはタイムマシンとして使えそうだな」
『そういいものではない、という話だ』
「えっと……どういう?」
ここまできても話が見えず、順平が眉を下げる。