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夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第25章 紐解くスコア【 】


「忌庫、京都じゃなかったのか?」

 後ろをついて来る札埜に、伏黒の隣で詞織が「ん」と小さく頷く。

「元は京都にあったらしい。でも、呪霊との戦いで本家の血筋が絶えて、当時 分家に生まれてた【陰陽術式】を持つ術師を当主にして、拠点も移したと聞いてる。忌庫もそのとき一緒に……もう何百年も前の話だけど」

 詞織の話を聞きながら、伏黒は深くため息を吐いて振り返った。

「つーか、なんでアンタまでついて来んだよ」

「オマエらだけで文献 読み解けんのか? それなりに詳しい人間がいた方がいいだろ」

「何でアンタが詳しいんだよ。神ノ原一門の文献だぞ」

 忌庫はその家の者の所有であり、基本的にはその家の当主が管理する。他家の者が許可なく踏み入ることはないし、踏み入らせることもほとんどない。

 それこそ、星也が真希に忌庫の鍵を預けて中へ入らせることなど、本来はあり得ない。両者の間に強い信頼関係があってこそだ。

「ここまできて まだ分かんねぇのかよ。普通、他家の情報をここまで握ってるなんてあるわけねぇだろ。俺と晴明は血縁――はとこ同士だ」

「は?」

 思わず変な声が出た。だが、そう言われれば腑に落ちる点も多い。

「そうなんだ……気づかなかった」

「晴明とは乳兄弟だ。この身体は受肉体だから関係ねぇが、当時の血筋ならオマエより俺の方が近い」

 微かに目を丸くする詞織に、札埜はガシガシと頭を掻いた。
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