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夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第24章 グラーヴェに堕ちゆく【浴】


「え……何よ、その顔……もしかして、知ってるの⁉︎ 愛を⁉︎」

 愕然とした表情で呟いた万が「嘘よ!」と地面を打った。

「嘘 嘘! 宿儺が愛を知ってるなんて……いったい誰が……⁉︎」

 そこで、なぜか万と目が合う。

「まさか……アナタが、宿儺に……⁉︎」

 万から迸る強い殺気に、一瞬 詩音の身体が強張った。

『ば、バカなこと言わないでよ。なんで あたしが……!』

「許さない! 許さない! 宿儺に愛を教えるのは アタシよ……‼︎」

 液体金属が刃のように伸びてきて、詩音は慌てて印を結ぶ。


『【オン・アロリキャ――……】』


 しかし、詩音が身を守るための真言を唱えるより早く、バシャッと液体金属が弾けた。視界に広がる暗い翡翠の翼に、詩音は紅い目を大きく開く。

『【太裳】……⁉︎』

 反射的に宿儺の方を見れば、彼は不機嫌そうに眉を寄せていた。

『勝手に俺の玩具で遊ぶなと言ったはずだが?』

「……そんなに その子が大事なの、宿儺⁉︎」

 誰もそんな話はしていないだろう。
 けれど、万は全く聞く耳を持たない。

「嫌よ! 嫌 嫌……! それは愛じゃない‼︎ アナタは勘違いしてる! 見せてあげるわ、本当の愛の形を‼︎」


 ――構築してみせる! アタシのハート‼︎


 そう叫んだ万の背後に現れた球体に、詩音は息を呑んだ。

* * *

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