夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中
第18章 その裏に隠されたインクィエート【未知への供物】
「……オマエらと合流してから、来栖が……釘崎の代わりみたいになるのが、怖くなった……」
思わず、詞織は息を詰め、同時に胸の奥がギシリと軋んだ。ベッドに横たわり、固く目を閉ざした釘崎の姿が過る。
――「お願い、姉さま! ショーコさん! 野薔薇を助けて‼︎ 野薔薇、野薔薇……っ!」
縋る詞織に星良は「ごめんね」とだけ言って、家入は容体の説明だけしてくれた。
崩れ落ちる詞織に、伏黒は何も言葉をかけることなくただ寄り添う。けれど、肩に触れる手が小さく震えているのだけは伝わってきて……。
「……バカ言うな」
眉間にシワを寄せて呟くように言う伏黒に、詞織も我に返り、少し目を伏せた。
「野薔薇は野薔薇、華は華。誰も代わりになんてなれない。ユージも分かってるはず」
うん、と虎杖が小さく頷く。
「……後で謝る」
「ん」
「そうしろ」
やがて、羽がふわりとひとひら舞い降りた。同時に華が星也と地上に降りてくる。
「何か、言うことがあるんじゃないですか?」
問いかけてくる華に対して、虎杖の表情からは迷いが消えていた。