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その極上ミルクは誰のもの?

第2章 『ミルク』ちゃん


あの事件から数日。
自室に引きこもるの元に現れたのは、緑谷だった。

「……ちゃん、学校行こう。大丈夫。僕が、ずっと君の隣にいるから」


彼の言葉を信じて登校した翌日。
しかし、待っていたのは地獄だった。

「あ、ほら、来たよ『ミルクちゃん』」
「……ホントに、匂いすんじゃん。エッロ……」

廊下を通るたびに投げかけられる、粘りつくような視線と嘲笑。

「違う……私は、そんなんじゃない……っ!」


耐えきれず、は鞄を抱えて走り去った。
後ろで自分を呼ぶ緑谷の声すら、今の彼女を救い出すことはできなかった。



その日の夕刻。
の家に無理やり押し入ってきたのは、爆豪だった。

「……っ、勝己くん!? なんで、」
「うるせぇ。……てめぇ、いつまでシケた面してんだ」

暗い自室。
爆豪の瞳は、これまでにないほど濁った光を放っていた。
彼は苛立っていた。
あの日の男に、自分より先にを味わわれたという事実に。
彼女を助けたはずなのに、自分の手が届かない場所で彼女が汚されたという屈辱に。

「あのクソ野郎に、どこまでされた」
「……え……?」
「飲まれたんだろ。……俺のモンに触れられて、黙ってられるかよ」

爆豪の大きな手が、の細い肩を掴み、ベッドへと押し倒す。

「やだ、勝己くん!……怖い……離して……っ!」
「離さねぇ。……上書きしてやるよ、全部」

抵抗する両手首を片手で封じられ、重い身体がのしかかる。
パニックで呼吸が荒くなり、身体が熱を帯びるほど、の胸からは皮肉にも、あの「極上の甘い香り」が溢れ出した。

「あ……ぅ、あ……っ!」
「……っ、この匂いだ……。あの野郎、俺のを味わいやがって……!」

爆豪の口唇が、の柔らかな肌を、壊さんばかりの勢いで食む。
初めて受ける、雄としての荒々しい侵略。
それは救済などではなく、明白な奪取だった。

「あ、ぁあ……っ! だめ、勝己、くん……っ、そんな、強く、吸われたら……!」
「黙ってろ……。お前は俺のもんだ。……俺だけが、この味を知ってりゃ良かったんだよっ」




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