第2章 積み上げた日々の温もり
中学2年の終わり、悟くんの部屋に忍び込んだ。
みんなが寝静まった月明かりの中、白銀が煌めく。
私だけの秘密にするつもりだった。
誰も知らない……悟くんも知らない、特別な夜。
心の中で悟くんに謝りながら――
柔らかな唇を奪った。
ゆっくり離れて、目を開ける。
「っ?!……ご、ごめっ…」
目の前で蒼が煌めいた。
「……忘れてやる」
悟くんのそのひとことは――私の想いを奪って、冷やす。
そうなってくれたらいいのに__。
下唇を噛んで、悟くんの部屋を飛び出した。
きっと悟くんは、私の気持ちを知っていたのだろう。
そして、知らないフリをした。
そのあと悟くんは東京の呪術高専へ行き、キスの余韻を引き摺ったまま離れ離れに…。
1年後、悟くんを追いかけてーー私も東京の呪術高専に入学した。