第11章 本物の愛のカタチ※if
次の日、デンジくんたちには見送りはいらないと家を出る。
連絡はするし、たまに遊びに来るとも伝えた。
家から少し離れたところでフードを被った人が近付いてくる。
一瞬、唇が触れて、荷物を奪われた。
「アキ……」
「結那、こっちだ。
サンごめんな。
産まれたばかりなのに…」
とある建物から少し離れた場所に来て、受付をしてきて欲しいと言われた。
アパートメントホテルだ。
確かに、産まれたばかりのサンを連れての旅は危険だ。
ホテルの受付をして部屋に入り、少しするとアキが来る。
少しキスをして、アキの腕にサンを抱かせた。
「アキが遺してくれたお金、使ってないけど…
私の貯金がもう……」
「ん、わかってる。
とりあえず戻ったら、少しゆっくりしよう。
ちゃんと働くから、安心しろ」
どうやって…とは聞かなかった。
でも少し…何があったのかは気になっていた。
どうしてアキは死んだことになっているのか、生きていることを隠さなきゃいけないのか。
どんな理由があっても私は、アキの意思に従う。