第11章 本物の愛のカタチ※if
サンが産まれてから1週間近く経ち、今日は退院の日。
毎日のように来てくれていたデンジくんとパワーちゃんが、荷物を持ったりと、手伝ってくれる。
「そうだ、デンジくんパワーちゃん。
私、北海道に帰ろうと思う。
アキを――ちゃんと連れて帰ろうかなって…」
自身の胸に触れた。
ここにネックレスはない。
だけど、二人はまだここにあると思っている。
「そっかぁ、いいんじゃねぇか?
俺ら二人じゃなんか不安だし、寂しくなるけどよぉ…
いたいとこにいんのが、一番だ。
アキの為にも、その方がいいと思うぜ」
「そうじゃな…
アキは喜んどると思うぞ」
本当は二人にも言いたい。
"アキはすぐそこにいるよ。生きてるよ"って…。
でもアキが生きていることが知られれば、何か不都合があるのだろう。
アキの為なら私、二人にだって嘘をつく。
デンジくんの家に帰って、荷物をまとめた。