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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第44章 おいでとさぼり


ゲームセンターから記憶をたどり
迷いながら、見覚えの有る景色に辿り着く

急いで、キッチンカーの前まで戻ってきたとき

紅海は、すぐに異変に気づいた
さっきまで座っていた椅子、そして周りには誰もいなくなっていた

キッチンカーも店じまいの用意をしている

どうしよう…
わたしがゲームに夢中になってたから…
約束したのに…
紅海は、後悔をする

「……おばあちゃん?」
辺りを見回す

紅海は小さな手を握りしめた
泣いちゃダメだ…

きっと、お祖母ちゃんは、わたしの事を探してる…
そう思ったその時

「紅海!」
遠くから、声がした
振り返ると人混みの向こうから
浅葱がこちらへ走ってくる

「紅海!どこ行ってたんだい!」
いつもの浅葱とは違う声…
大きくて少し震えていた
紅海は立ち止まった…
怒っている
 
……ううん…たぶん、心配してたんだ
小さな紅海にも、それだけはなんとなく分かった

『お祖母ちゃん……』
浅葱が駆け寄ってくる
紅海は俯いた
『ごめんなさい…わたし…』
その言葉を聞いた瞬間だった

浅葱が、紅海を抱き締めた
『……!』
 ぎゅっと

小さな身体が、すっぽりと腕の中に収まる
「……よかった」
浅葱の声が、耳元で震えた
「本当に……よかった……」
紅海は目を丸くする

怒られると思っていた

どうして勝手にどこかへ行ったのか
どうして言いつけを守らなかったのか

そう言われると思っていた
なのに、浅葱は何も言わず、ただ強く抱き締めている

『お祖母ちゃん……?』
「……心配したんだよ」
浅葱の声が少し落ち着いてきた

「戻ってきたら紅海がいなくてね
キッチンカーのおじさんに聞いても知らないって言うし」
浅葱は紅海の髪を撫でた

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