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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第43章 付添いと弁当


灰原は一瞬だけ戸惑ったあと、構え直した
「……はい!」
七海も動き二人で挟む
一体を灰原、もう一体を七海
それぞれが祓う

『今の、よかったよ』
「本当ですか?」
『うん、ただ…灰原は、最初の一体に集中しすぎて、後ろが完全に見えてなかったよね?』
「うっ……」
『七海くんも、灰原くんが動いた時に少しだけ前に出すぎたかな』
七海が自分の足元を見る
「……確かに」
『そういうところ、少しずつ分かってくれればいいから』
紅海は2人が理解できるように丁寧に説明する

『祓えたから終わり、じゃなくてね?
どうして祓えたのか、どうして危なかったのか…を考えると
次に同じことが起きた時に楽になるよ』

七海は静かに考えながら頷き
灰原は少し考え込んでから
「……流鏑馬さんって、戦ってる時もそういうこと考えてるんですか?」
『え?』
「自分がどう動いたらいいとか」

紅海は少し首を傾げる
『考えてるよ。考えないと死んじゃうもん』
あまりにもあっさり言うので灰原の顔が固まった

七海が横から灰原の表情を見る
「……それをそんな顔で言わないでください…少し怖いですよ」
『え?そう?』
紅海は本気で分かっていない顔をした

午後になり、比較的安全な場所…木陰に三人が座っている
紅海が保冷バッグを開ける
『はい』
出てきたのは、三人分の弁当だった

灰原の目が輝く
「お弁当!?」
『うん』
「流鏑馬さんが作ったんですか!?」
『えへへ、そうだよ』
「すごい!」

七海は静かに、弁当箱を見て驚く
紅海は当然のように箸を並べる
『長丁場になる時は、ちゃんと食べないとね』

「でも、こういう時って襲われるリスクも有るし……」
七海が言う
『それはそうなんだけど』
紅海は少し笑った
『私の経験上、お昼抜くと午後に絶対響くから…それに、これはあくまで訓練だからね』
それは甘すぎるのでは…とか、七海は言いたそうだが、紅海を目の前に言えない

「紅海先輩、ところで何が入ってるんです?」
灰原が待ちきれないように覗き込む
『普通のお弁当だよ。おにぎりと、卵焼きと、鶏肉と野菜』
「普通じゃないですよ!めちゃくちゃ嬉しいです!」
灰原が嬉しそうに笑った
『ふふっ…じゃあ、召し上がれ!』
紅海も笑う
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