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【ワールドトリガー】Tone in full glory

第2章 ボーダー




本部長室へ戻ると。
沢村がスマホを渡してくれた。
ざっと使い方を説明してくれる。


各支部や、本部内各室の内線。
各隊員の番号が登録されている。
これで、遊真と連絡もとれるだろう。



「ありがとうございます」
「いいえ。他に聞きたいことがあればいつでも」



しばらくは本部より外に出ない方がいいだろう。
だが、基本は自由にしてくれて構わない。
そう言われ、頷く。


「さっき、鬼怒田開発部長から電話が」
「早速だな」


コンコン、

ノックが聞こえ、扉が開く。


「やあ、」


唐沢であった。
交渉は無事終わったと言われ、
首を傾げた。


「何のことでしょう」
「こちらの通貨がないと、不便だろう」


鬼怒田に全面的に協力すること、
詳しくその黒トリガーを分析してからだが、
場合によっては出撃してもらう可能性もある。
それを給与として支給するとのことであった。


「いいんですか、そんな」
「働くのであれば当然だろう」



しかし、捕虜という立場。
そんな優遇されるとは。
逆に申し訳なく思ってしまう。



「この唐沢さんの助言でな」



彼女は成人しているし。
きちんとした取り決めをするべきだと。



「当たり前のことだ。気にしなくていい」



更に、希望なら大学に籍を置くことも出来るという。
ほとんどのボーダーの皆が行っている所。
年齢を考慮し、学ぶ意志があるなら手続きをしてくれると。



「是非、お願いしたいです」



音楽系の大学ではないが、それでもいいか。
当然のことだ。
勿論ですと、即座に返事をする。



「わかった。手続きが終わり次第連絡するよ」



唐沢はそう言って退室した。
忍田はそれを追うように部屋を出て行く。





「よかったわ」


此処での生活が少しでもよくなるように。
カノンは皆の優しさに。
胸が一杯になった。


アフトクラトルでは。
完全に囚人のような生活だったのだ。


国が違うだけで。
こんなにも。


「……私は、……幸運です」


沢村はカノンの背を撫でる。
目尻には涙が、滲んでいた。




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