【ワールドトリガー】Tone in full glory
第1章 再会
カノンは、以前会ったときと
ほとんど変わっていないことを不思議に思った。
勇吾は、そんなに小柄なひとではなかったから。
「成長期まだなのかな?これから、伸びるといいね」
遊真は少し間をおいて。
実は、と事情を説明した。
「黙ってようかとも思ったけど」
自分が消えれば。
また、カノンはひとりになってしまう。
それなら、ヒュースが国に帰るときに
同行する選択肢もある。
そう、遊真は言った。
「ーーーーーっ、」
辛そうに。カノンは口元を覆った。
自分のせいで、勇吾が亡くなったのだと。
そう口に出すことが、どんなに。
「……だから、言いたくなかったんだ」
遊真は少しおどけた素振りを見せ。
それを見て、緩く首を振る。
「なにか、方法があるかもしれない」
あっちでレプリカを探すことも。
協力できることは、何でもする。
ふたりに助けて貰った恩。
忘れていない。
「そんな顔しないでよ。それなりに、楽しんでるから今」
「…………強いね、遊真くん」
話をしていると。
手を振って走って来る人が見えた。
「遊真せんぱーい」
「お、ミドリカワ」
今暇?と言われ。
カノンは遊真に声を掛けた。
「行って。今日はありがとうね」
「…………うん。じゃあ、また」
手を振り、遊真と別れる。
「ねえ、いまのひと誰?」
「俺の姉ってことにしといて」
「え!俺、挨拶してない」
「今度な」
くすっ、
俺の姉。
その言葉が。
嬉しかった。
私に、何が出来るだろう。
どうか。
諦めないで欲しい。