【ワールドトリガー】Tone in full glory
第5章 欲しいもの
休日。
緑川と遊真は対戦後、食堂にいた。
同じ草壁隊の里美と佐伯は、
面白がってそれに賭け。
遊真の勝利により、一人勝ちとなった。
「ごちになります」
「くっっそ~」
空閑に賭けとけばよかったな。
同じ隊だし、駿にかけないと
流石に可哀想だろ。
「ふたりとも、ひどすぎ」
緑川は、ふてくされてしまう。
遊真は涼しい顔で、
オムライスやハンバーグを食べ漁っている。
ピロン
「んむ、」
誰?という緑川に。
カノンさん。と返事する遊真。
「ほんと、仲良しだよね」
俺ひとりっこだから、羨ましいな。
この前のも、聞いたよ。
あんなお姉さんだったら俺も抱き着くもん。
佐伯と里美は顔を見合わせ。
やれやれ、といった表情で言った。
「…………、駿おまえ、ほんとにそう思ってんの?」
「え?何が」
本当の姉じゃないに決まってるだろ。
皆 当たり前に気付いてることだろ。
「そうなの!?」
お前、結構馬鹿だったんだな。
と、里美に肩を叩かれ。
緑川は渋い顔で抗議する。
「だってさあ、」
あんな好意駄々洩れで話してるし。
周り全く気にしてないじゃん。
仲のいい姉弟って思うじゃん。
遊真は口をもぐもぐしながら。
緑川の話を聞いている。
「カノンさん、俺大好きだからね」
俺も好きだしいいじゃん。
遊真は何も問題ないといわんばかり。
「あ、」
カノンが手を振り、歩いて来る。
緑川らにこんにちは、と挨拶し。
ここどうぞ、と勧められ。
遊真の横に座る。
「ふふ、美味しい?」
「うん」
今まで姉弟と思っていたから、
何も思わなかったが。
違うと聞くと、
全然違う風に見えて来る。
緑川はじいっと二人を観察していた。
「どうかした?」
カノンににこりと微笑まれ。
何故か妙に緊張してしまう。
横から。
「カノンさんは、駿にも優しいよな」
うちの子も可愛がってくれてどうも。
里美が駿の頭を撫でながら言う。