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【ワールドトリガー】Tone in full glory

第3章 ノーマルトリガー




あっという間に一日が終わる。
皆に御礼を言い。
レイジが送ってくれると言うので、本部へ帰還。


「あ………、お疲れ様です」


風間隊であった。
任務が終わり戻ってきたよう。


歌川は、物腰柔らかく。
こんばんは、と軽く会釈して歩いて行く。


菊地原はカノンを流し見したあと。
スイ、と横を通り過ぎる。


ただ黙って。彼の後ろ姿を見送っていると。
風間が、君とは相性が良くないと言った。



強化聴覚のサイドエフェクト。
おそらくその黒トリガーを遣われると、
菊地原の耳が潰れるだろうと。



ああ、腑におちた。
天敵のような意識なのかもしれない。


「そうですか」


皆、それぞれの事情があるのは当然だ。
全てのひとと、分かり合えるはずもない。


少し寂しそうに笑うカノンを見て。
風間は少し考えたあと、口を開いた。



「とても、美しい歌声だった」



屋上での唄は。
自分が思うより、ずっと。
響いていたらしい。


聞かれていたのか。
恥ずかしい。


固まっていると、
風間は言葉を続けた。




君は、本来。
戦いに身を投じるべき人間ではないのだろう。




その言葉に。
急に視界が滲み。
慌てて目を伏せた。


「し、失礼します」


小走りに、その場から離れる。
歩いていた歌川の横を通り過ぎ。
部屋へ向かう。



どうかしたのか。
歌川は風間のようすを見る。


いつも通り。
表情は、何も語っていない。

しかし、視線は。
彼女が向かった先。

こんな一面もあるのか。
歌川は、そう思った。






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