ぐうたらの私が異世界で帽子屋(マッドハッター)になる
第21章 第二十一話
ユラくんにだけ会うってそもそも無理だと思うのですよね?
ユラくんは出世のために生きてる人だし、ラドクリフ様抜きで会える気がしない。
「会えるものなら…」
と、私は自分が言いかけていることに気づいた。
(あれ?私はユラくんに会いたいんだ…)
少し動揺した。
それを聞いたセカは、ポツリと「そうか」とだけ言った。
そして、この町の一軒しかない宿にて。
部屋に着いてびっくり。
いい宿なんだけどね。いい宿なんだけど、
「今日はセカおじちゃんも一緒のお部屋だね」
そうなのです!!
なにを勘違いしたのか、店主が同じ部屋にしやがりました。
「ちょっと、もう一部屋ないか聞いてくるよ…」
セカも驚いて、急いでロビーに行ったが、空きがないらしく、一緒の部屋に。
「わぁい、セカおじちゃんにいろいろお話聞きたーい!」
シオは大喜びだった。
ベッドはかろうじて二つあったので、シオと私は一緒に寝た。
…まあ、私は熟睡なんだけど。セカは全然眠れなかったらしい。
「お兄さん、バーでやってるかき氷屋の娘にそっくりだねぇ」
「かき氷屋?」
「そうそう、親戚とかじゃないのかい?」