ぐうたらの私が異世界で帽子屋(マッドハッター)になる
第11章 第十一話
「シアンさん。ご自分の口で伝えますか?私がお伝えしますか?」
「え…」
セカには。
非常に。
言いにくいのですが…。
しばし沈黙していると、
「では、私からお伝えしましょう」
と、ユラくんが切り出した。
「あ!!私が言います!!私が伝えます!!」
なんて?なんていえばいい?でも他の人の口から伝わるのもなんか嫌だった。
「あの…このたび…
私は…」
もじもじとしていると、セカは身を乗り出してきた。
「ユラくんと、結婚することになりまして…!!!」
「もっと順序立てて言わないと伝わりませんよ!!」
私が、思い切って告白すると、間髪入れずユラくんに突っ込まれた。
案の定、セカは混乱していた。
「結婚?なぜ?家に帰るために金眼の男を探していたんじゃないのか?」
「『家に帰る』?『金眼の男』?わかりませんが、これからは私とラドクリフ様でなんとかいたしますのでご心配なさらないでください」
そう言って、ユラくんは私の腕を掴んだ。
「…シアンさんは、近いうちにラドクリフ様のご養女になられます。その後、私が彼女と婚約したいと思っています。…そういう話です」
「養女だと?」
「シアンさんの魔法の保護のためです」
「シアンの魔法を抱え込みたいだけだろ。…ラドクリフ殿は、そのような人物だったとは」
そう言って、セカは私の肩を掴むと、ユラくんから引きはがした。
「まだ、シアンはラドクリフ殿の養女ではないんだろ。じゃあ、まだなんの権利もない」
「…そうですね。ですが、近いうち。すぐに。そうなりますので、よろしくお願いいたしますね」
なんかめちゃくちゃバチバチしてる。
なんでこんなことになっちゃったんだろう…。