ぐうたらの私が異世界で帽子屋(マッドハッター)になる
第10章 第十話
「…失礼承知でお聞きしますが」
セカが去った後、ユラさんが聞いてきた。
「セカ様とはどのようなご関係なのですか?」
「え?ご関係?」
唐突な言葉に、私は頭を捻った。
「私は、友達になれたと思いたいけどなー」
としか言えなかった。
向こうはお仕事で世話してくれてただけだもんなァ。
「なぜ?」
私は逆に聞き返す。
「…とても。仲がよさそうにみえたので。失礼しました」
「いえいえ。なんかすみません…」
うーん。わからないんだけどさ。セカって、ユラさんよりも身分が高い感じなのかな。そして、…身分違いの友情ってあんまりない感じなのかも。
それで聞いたのかな?と思いました。
そして次の日。
私はユラさんのノックの音で目を覚ました。
「シアンさん?…もう8時を回っておりますが」
「はーーい、ただいま…」
「寝坊ですか?」
「いえ、いつもより早い時間に起きました…」
「え…」
ユラさんには家の鍵を渡して、自由に入ってもらっている。
そして、ユラさん、10時出勤じゃないんだなぁ…
油断した…と思いつつ、パジャマからは着替えて部屋から出た。
「あ、ユラさん。朝ごはんは食べましたか?」
「ええ、まあ。はい…」
「はーい」
「???」
「了解でーす」
まだ寝ぼけている私は、妙なテンションで返事をしつつ、再び何もついてないパンをかじった。
「それだけでは、栄養偏りませんか…あ、失礼しました。余計なことを」
「ああ、お昼に一度に接種するから大丈夫です」
そして、昼は四番通りのハンバーガーを食べるのだ。そういう習慣なのだ。ちなみに夜は食べない。
米をしばらく食べてないのだが、この世界には、あるのかねぇ。
だらしない生活もろ出しでした。
丁寧な生活ってなに?おいしいの?
「ちゃんと、体調管理をするのも私の仕事なので。もし台所を借りれるなら、家から料理長を呼びますが」
「えええ…一回ならいいけど、毎日は嫌だなぁ」
「せめて夜もしっかり食べてください」
このままじゃ、家に他人が来る!毎日!!
「りょ、料理、します…」
もしかして、ユラさんは、セカ以上に世話焼きなのか?
「あと、もう一時間早起きしましょう」
「えー…」
「しましょう。」
圧がすごい。