• テキストサイズ

【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】

第3章 When It Hurts to Love


「……で、やめんの?」




人混みのざわめきの中、研磨が小さな声で言った。

ゲームの音や笑い声にまぎれてしまいそうなほどの、淡々としたトーン。




仁美は一瞬だけ俯いたあと、顔を上げた。

「やめない。」




その声には迷いがなかった。

自分でも驚くくらい、はっきりとした声だった。

「ちゃんと……言う。頑張る。」



研磨は、ふっと視線を逸らした。

ため息をつくでも、驚くでもなく、いつもと同じ表情。




「ふーん。」

ほんの少し目を細めたようにも見えたけれど、すぐにまた無表情に戻る。




仁美はそんな研磨の反応を見慣れていた。

でも今日は、それが少しだけくすぐったくて、少しだけ胸の奥がチクンとした。




研磨に励まして貰いたかったけど、研磨はそうしなかった。

勉強の事や他の事では色々アドバイスをくれる研磨。





仁美はふと気が付いた。

黒尾のことになると、研磨はいつも口をつぐむ。




そんな彼におかしいとは思いながらも、仁美は無理もないことだとも思った。
/ 351ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp