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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第13章 宵闇 〜恋闇〜


このキスはなんのキスなの?もしかしたら見られるかもしれないから、演技のキスなのかな?

ゆっくり離れて見つめ合う。その瞳に絡め取られて息が出来ない。

「澪ちゃん…着替えに行こか」

顔が熱いまま頷いて肩を貸す。戦闘中はアドレナリンが出ていて、あまり痛みを感じなかったのだろう。今はすごく痛そうだ。きっと、歩く度に痛みが走っているだろう。

執務室に来て、隊服に着替えようとする彼に手を貸して、私も着替えた。

椅子に座った宗四郎さんはパソコンを開いて報告書等を作成しているようだ。休む間もなく仕事か…。

珈琲を入れて机に置くと、ありがとうと微笑んだ。その笑顔を見てると胸がぽかぽかしていく。失わなくてよかった。

宗四郎さんは報告書を作り終えたのか、印刷して亜白隊長の元へ向かう。

「保科、お前はもう帰っていいぞ。休め。朝霧も一緒に帰って、保科を休ませてくれ」

そこまで言って亜白隊長はハッとする。お前らは違ったな…と。偽装結婚だったな、ということだろう。周りに人がいるので、濁して言葉にしていた。

「澪ちゃん持って帰ります」

持って…?私は物か?

お礼を言って私たちは病院に寄ってから家に帰った。
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