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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第13章 宵闇 〜恋闇〜


空を覆う球体は絶望して眺めていた。

「さっきの叫びは断末魔やなかったんか!?」

「エネルギー反応増大中!超巨大余獣爆弾です!推測される爆発のTNT換算は…20km強!」

そんなものがここで爆発なんてしたら…この基地はもちろん、周辺の市町村まで吹き飛んでしまう。ここにいるみんなは……。

今から逃げても間に合うはずない。錯乱した隊員が爆弾に向かって銃を撃つ。

「やめろ!撃つな!」

すぐに宗四郎さんがやめさせて、小さな爆発が起きた。その熱を持った風圧が私たちを襲う。

「総員退避!!」

亜白隊長の声が響き渡る。どうしたら……手が温かいものに包まれて、ぎゅっと握られる。少しだけ落ち着いた気がした。

どうにもならないのなら…この人と一緒に……そう思うしかなかった。打開策がないから。
もう間に合わないのだ。私たち第3部隊は跡形もなく失くなってしまうのだと悟った。

「人間…この勝負、引き分けだな」

バラバラになった怪獣の声が虚しく響いた。

その瞬間、私たちの横を誰かが走り抜けていった。
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