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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎 冨岡義勇★R18

第102章 刀鍛冶の里での罠〜時透無一郎 冨岡義勇【R強】


不死川の屋敷を後にするため、二人は門へと向かって歩き出した。

しかし、その行く手を阻むように、一人の男が静かに佇んでいた。

「冨岡さん?…何か用ですか」

無一郎の声は、ひどく冷ややかだ。

その傍らで、ゆきは昨夜の出来事が頭をよぎり、気まずさからどうしても義勇の顔を見ることができない。

「もう帰るのか?」

ぽつりと言葉を落とした義勇に、無一郎は「ええ、刀鍛冶の里へ行く準備がありますから」と無愛想に言い放つ。

そして、あてつけのようにゆきの腰へと引き寄せる手を強め、独占欲を見せつけるように、義勇の横を通り過ぎた。

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屋敷までの帰り道、無一郎の纏う空気は明らかに荒れていた。 

繋いだ手をきつく握りしめ、ゆきを引っ張りながら歩みを進める。

「…冨岡さんと、もう会話しないでね。会うのも駄目、前にも言ったはずだけどなぁ…。」

前を向いたまま、ぽつりと言葉が零れ落ちる。

それはお願いのようでもあり、どこか狂おしい命令のようでもあった。

「…うん…」

切ないほどに強い力で握られた手を見つめながら、ゆきは小さく頷くしかなかった。

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ようやく屋敷に戻ると、玄関には膝を抱えて不貞腐れた美月の姿があった。

昨夜、二人が帰ってこなかったことが余程気に入らなかったのだろう。

「無一郎様ぁ…!」

美月は無一郎を見るなり、その腕にしがみつくようにして甘え、そのまま屋敷の中へと彼を連れて行ってしまう。

無一郎もそれを拒むことなく、どこか美月に甘い態度を見せていた。

私とすれ違って、不仲だったあの頃に…きっと二人の距離が縮まったんだよね…。

先ほどまで向けられていた自分への無一郎の執着が、嘘のように遠く感じられて仕方がなかった。

帰る間際に見た義勇の姿を思い出す。

ゆきは、慌てて首を横に振り義勇の姿を忘れようとした。

「刀鍛冶の里に行く準備をしなくちゃ…」

そう呟きゆきも屋敷の中へと入って行った。

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