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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎 冨岡義勇★R18

第106章 義勇の新しい継子〜冨岡義勇 時透無一郎【R強】


朝になっても、ゆきの熱が下がる兆しはなかった。

無一郎は一睡もせず、夜通し彼女の額の手ぬぐいを替え続けていた。

美月との会話を聞いて、傷つけ、裸足で屋敷を飛び出させてしまった…足の裏の痛々しい傷も、この激しい発熱も、すべて自分が招いた結果だった…。

「ごめん…僕のせいだ。痛かったよね…」

昨夜飲ませた薬も効かず、荒い息をつくゆきに後悔が募る。

そこへ、隠から解熱剤をもらってきた美月が息を切らして駆け込んできた。

「無一郎様! 隠の方から別の解熱剤をもらってきました!」

「ありがとう、美月」

無一郎は受け取った薬と水を迷わず自分の口に含むと、迷うことなくゆきの唇を塞いだ。

少しでも早く効かせるため、口移しでゆっくりと喉の奥へ薬を流し込んでいく。

重なり合う二人の唇と、ゆきを抱きしめる無一郎の愛おしそうな眼差し。

その光景を目にした瞬間、美月の顔から血の気が引き、胸の奥で激しい嫉妬が一気に湧き上がった。

どうして…そんなに愛おしそうな表情をするのですか…?

自分に向けられたことのない無一郎の情熱的な態度に、美月は拳を強く握りしめ、じっと二人を見つめていた。

薬を飲ませ終えた無一郎は、美月の視線にも気づかぬほどゆきに没頭し、その額に自分の額を重ねた。

「大丈夫?ゆき…足も痛むよね…ごめんね」

無一郎の目から溢れ出た一滴の涙がゆきの頬を濡らす。

その一筋の涙すらも、美月には耐えがたいほど羨ましく、そして憎らしく見えていた。

美月は、何かを思い立ったかのように部屋を出て、屋敷を飛び出した。

そして、向かった先は…

義勇の屋敷だった。

美月は息を荒らげ、義勇の屋敷の門を深く叩いた。

出迎えた義勇に対し、美月は酷く心配そうな表情を浮かべて声を絞り出す。

「冨岡様…ゆきが熱を出して下がらず無一郎様が看病しています。冨岡様にお知らせしておこうと思いまして。」

健気に知らせに来た者を装いながらも、その陰で巧みに義勇の焦りを誘う美月。

知らせを聞いた義勇は居ても立ってもいられなくなり、一刻も早く様子を確かめようと、無一郎の屋敷へと駆け出した。

美月は、その後を追った… そしてもう一人…新しく義勇の継子になった幸が、二人の後を追った。


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