第27章 邂逅
「お前の刀鍛冶は
まるで冬眠中の熊みたいだな。」
『はは…、熊と比べたのが知られたら
鋼鐵塚さんに怒られますよ…。
でも…、どうしよう…。』
まさか鋼鐵塚さんがそんな状態だったとは思わなくて、里まで足を運んだ意味が全くない事に落胆していると
里長の人が私の刀を見せて欲しいと頼んできた。
『えっと、鋼鐵塚さんは
この刀の色は初めて見たと仰ってましたが…』
「ふむふむ、
儂も透明に変わっておるのは初めてじゃ。
お主が使う呼吸を聞いてもよいか?」
『私は雪の呼吸を使ってます。
今の鬼殺隊内で、同じ呼吸を使う人はいなくて…』
「え…、雪の呼吸…ですか?」
私と里長が話している時に声を上げたのは
里長の隣に座っている側近の男性。
雪の呼吸のワードに反応した理由を尋ねると
男性は丁寧に説明をし始めた。
「私も透明の刀を見るのは初めてなのですが
里内に、雪の呼吸を知っている刀鍛冶がいるんです。以前会話をした時に、雪の種類について詳しく教えてもらい、その際に呼吸の話も少々したかと…。」
私がこの時代に来てから
雪の呼吸について知ってる人は誰もいなかったけど、その刀鍛冶の人に話を聞けば、もっと雪の呼吸について知る事が出来るかもしれない…。
刀を治してもらうことよりも
私はそっちの方が気になって仕方なくなってしまった。
『あの…、
良ければその方の居場所を教えて頂けませんか?』
「えぇ、構いませんよ?
すぐに伺うならご案内しますが…」
『はいっ!お願いします!』
ワクワクした気持ちで立ち上がり、私は里長に頭を下げた。
『鉄珍様、
刀の件はまた改めてご相談させて下さい。』
「うむ、そうじゃな。
蛍の代わりの刀鍛冶を儂が探しておこう。」
『ありがとうございます!
話が終わり次第、里の修繕作業のお手伝いに伺いますね!』
「おぉ、それは助かるのォ。待っておるぞ。」
『はい!では、失礼します!』
ペコっとお辞儀をしてから部屋を出て
再び屋外へ出た私と冨岡さん。
本当は鋼鐵塚さんに手入れして欲しかったけど
まだ傷も癒えていないのに無理をさせる訳にはいかなくて…
残念な気持ちになりながら
案内をしてくれている男性について行ってる途中で、私は冨岡さんに声を掛けた。