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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第24章 指南





別れを告げられた理由を漸く理解した私は
鱗滝さんと視線を合わせて口を開いた。





『鱗滝さん…、』

「…?」

『私…、……………… 。』

「…、そうか。」

『今日は…、色々と教えて下さり
本当にありがとうございました。』





鱗滝さんとの話を終えた私は
目に少しだけ溜まっていた涙を
自分の腕でグッとぬくって立ち上がり小屋を出た。




外まで見送りに来てくれた鱗滝さんに
私は頭を下げて、再度お礼を伝えた。







『お忙しいところ、お邪魔しました。』

「、お前さんは…、
離れた今でも義勇のことを好いているか?」

『あはは、嫌いになる方が難しいですよ…。』


「…。少し待ってなさい、渡したいものがある。」


『え…?』






鱗滝さんは小屋の中へ戻って行くと
あまり時間をかける事なく私の元に戻って来て


彼の手には
何度も見たことがある配色の布が抱えられていた。






「これは錆兎が使用していた柄の布だ。
お前さんに渡しておく。」


『え…!?
そんな大切なもの受け取れませんよ!!』


「いいから持って行け。
が持っていた方がいいような気がするんでな。」



『どうしてそう思ったんですか…?』



「さぁな…。
強いて言うならば、しがない老人の直感だ。」


『…。』





その直感が何を意味するのかは分からないけど
私は結局、断ることができなくて
鱗滝さんから錆兎さんの形見だった布を受け取った。






「、今後も気を引き締めて鬼狩りに挑め。
決して死ぬんじゃないぞ。」


『はいっ』





元柱から激励されたことで
鬼殺の任務に気合いが入った私は
最後にもう一度お辞儀をしてから、蝶屋敷に帰る為に走り出した。








手に抱えている錆兎さんの形見を
いつか使う日が来る事を祈りながら…。







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