第34章 久しぶりの再会
そこまで話していればインタビューの記者がスゴウのピットにやってくる。
雅も加賀の元に向かえば、またなと分かれていった。
「…ありがと、城…」
「んー?」
「気付いてた?」
「…まぁな?気にしてるのは解ってた。」
「…そっか…あんまり表に出ない様にしてたんだけどな…」
そう、雅が離れたアンリのデータをたまに見ていたことを加賀は知っていた。
「…それでも話すらできないかなって思ってたのに…」
「話せるだろ。そのきっかけがあれば」
「…ン…」
「それに、選んだ道は間違ってねぇって、後悔してないって言えるんだろ?」
「ん、それはそう」
「ならいいんじゃねぇの?」
「…ん、そうなんだけどね?」
「何?」
「なんか今日会って、話してみたらさ?アンリもすごく大人になってて…なんかほんの少しあってないだけで」
「それは雅がいたからだろ」
「…え?」
スゴウのトランクルームの脇で話を始めた加賀。トンっと背中をトラックに凭れさせればポケットに手を入れて俯き加減にそっと続ける。
「…お前がいた一年半くらい、その間に雅がアンリとしっかり向き合ってきたから腐ることも無いままにしっかりと話ができる。それにその間にいろいろと話した時間、過ごした時間が今のあいつには強くなるエネルギーにもなってんだ。」
「…そう、なのかな」
「自信もっていい。お前は…雅はそれくらいの事をしてきた。」
「でも何もできなくて…」
「そう思ってるのは雅だけだ。恐らくな?もっと言えば、これからの俺にしてみても雅は強くなるための要素になるんだ。」
「…ッッ…そんな事…出来るのかな…」
「あぁ。待っていてくれる人間がいるのは、それだけで十分嬉しい事だって」
そう答えればトラックから背中を離してぽんっと雅の頭を加賀は撫でるのだった。