第34章 久しぶりの再会
「お疲れ様!アンリ」
「だいぶタイム縮まったわね、上出来よ。明日に期待ね」
「そうでもない、全然伸びな…って…」
雅の存在に気づいたアンリ。ふいっと顔を背けつつもゆっくりと近づいて来る。
「やっほ」
「…なんでいるのさ」
「見に来た」
「・・ハァ…ここ、関係者区域ですけど?」
「…城がクレアさんに連絡とってくれて…」
しかし呼び方がかわたことにアンリは一瞬ピクリと目を細める。
「あー、あんたか」
「どーも」
にっと笑う加賀に少し俯き加減に視線を逸らすアンリ。
「…で?」
「え?」
「いつまで居るのさ」
「んー、っと…」
「明日は来ねぇよ。決勝にまた来る」
「…だって」
「たく…」
小さくため息にも似た返事をすればアンリはメットを置いてきゅっと雅を抱きしめた。
「へぁ?!」
「決勝、絶対見に来てよ…」
「ん、来るよ」
「絶対だよ…」
「…つぅか…」
じっと抱きしめたままいるアンリを見下ろしながら加賀は話だす。
「いつまでそうしてんだ」
「んー?さぁね」
「離れろ、いい加減に」
「もう…ほんっとうるさい」
そういうとゆっくりと腕を緩めるアンリ。しかしすっと手を繋ごうとした時だ。
「…ふぅん…そういう事」
「…え、何?」
「ご馳走様」
そう言いながら目を細めるアンリに遠くで見ていたハヤトもクエスチョンが飛んでいた。
二人それぞれスゴウのピットに入り、雅はあすかと、加賀はハヤトと話をしていた。
「…で?」
「でって…」
「その薬指のは何ですかねぇ…雅ちゃん?」
「…あ、その…別に結婚とかっていうのじゃないんだけど…その…」
「そっかそっか!本当に加賀さん、雅ちゃんの事好きなんだねぇ…」
「…ッッ」
「だってぇ…加賀さんも付けてるし」
「…ッッそ、うなの…」
段々と声が小さくなっていく雅を見てふふっと笑っていた。