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Winner【サイバーフォーミュラ・加賀】

第33章 待ちに待った初戦


そしてインタビューに答える加賀。それをクルーは遠巻きに見ていた。

「初戦からほっとかねぇフラグだな」
「そうだね」

そう話している中でも雅は一人メモを確認し、最終データを書き込んでいた。

「…ありゃ城以外は目に見えてねぇな。」
「そうだね」

そんな時だ。二位でゴールしたザガットがガレージを訪れていた。

「よ!ブリード!おめでとう」
「ザガット、サンキュ」

その一言で記者たちはおろか、隣のガレージにいたクルーも騒ぎ出す。

「ザガット、二位おめでとうございます!」
「もしかしてムーアの加賀と知合いですか?!」
「知り合いも何も昔の戦友だ」

その一言でざわついた。

「ザガット、今はもうブリードじゃねぇよ」
「そっか、悪いな、んじゃ今は…」
「城太郎だ」
「なるほどなぁ、だから放置されてたってわけか」
「まぁな」
「すみません、もしかして加賀さん、サイバーフォーミュラの昨年チャンピオンのでしょうか?!」
「ん?あぁ、まぁな」

その一言を発した途端だ。カメラのフラッシュが眩しいほどにたかれた。

「…あーぁあ、言っちゃった」
「隠してたわけじゃいにしろ、まぁ情報引き出そうとしても無理だったって落ちだろ」
「そりゃ、加賀って調べても今と全然風貌違うし?」
「分かる」

フフっと時折会話に入るものの、雅の視線はモニターに残された加賀の走行データと自身のメモだった。

「よ、城太郎の姫君」
「……」
「おーい、」

そういえばトントンっと雅はザガットに肩を叩かれた。

「え?あ、私ですか?……って、」
「覚えてる?一回会っただろ。」
「サンドイッチの所でナンパしてきた人?」
「人聞き悪いからやめてくれね?」
「だって…」

そう返事しているところに加賀がマスコミの輪を抜けてきた。

「…あ、ごめんなさい」

それを見て雅はザガットの横を通り過ぎ、加賀の元へ向かっていく。
そんな光景を見ていたザガットはクシャりと前髪を掻き揚げた。
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