• テキストサイズ

【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第45章 輝く舞台、愛される存在


またスタッフに急かされるように、は次の控え室へ連れていかれた。

そこで差し出されたのは、深い夜をすくい取ったみたいな、“紫”。

ただの紫じゃない。
青みがかった透明感のある紫から、裾にかけて夜空みたいに濃く深まっていく。

しかも、光が当たると細かい銀糸が星屑のように反射する。

まさに"静かに輝く美"。

が袖を通すと、鏡に映るドレスがあまりに綺麗で、思わず息が止まった。
……まるで、心の奥の“静かな部分”だけを形にしたみたい。

アクセサリーも紫のグラデーション石を使ったデザインに換えられ、髪にも控えめな銀の飾りがつけられた。

「先生、時間です!行きましょう!」

また急かされ、は紫のドレスの裾を揺らしながらステージへ押し出される。

ライトを浴びて現れたに、

「キレイ……!」「紫似合いすぎ……!」
「雰囲気変わった…!」

静かなざわめきから、次第に歓声へ変わっていく。

「続いての代表者は……普通科1年、心操人使!!」

「人使…っ!?」

スモークが薄れていく中、心操が姿を現した。

……その瞬間、会場からざわっ、と空気が震えた。

黒に近い“深紺”のタキシード。
ところどころに入った紫の細いラインが、心操の髪色とのドレスを繋ぐように光っている。

地味じゃない。
派手でもない。

心操の雰囲気そのままの、“静かな主張”が詰まった一着だった。

心操はを見た瞬間、ほんの一瞬だけ歩みが止まった。

心「……っ」

気づけば息を飲んでいた。
司会者は衣装について説明する。

「今回のコンセプトは“静寂の中の輝き”!普通科らしく、派手な装飾は避けつつも、先生を引き立たせる“夜の色”をテーマにデザインされています!」

心操はゆっくり近づき、
ぎこちないけど誠実な所作で手を差し出した。

心「……行きましょう、先生」

が手を置くと、心操は一瞬だけ指を強張らせて、でもすぐにそっと力を抜いてリードを始める。

階段を降りるとき、心操は声を低く、落ち着いた調子で言う。

心「足元、気をつけて。……ゆっくりで大丈夫です」

優しい。
けど、控えめ。
けど、ちゃんとリードしてくれる。

/ 508ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp