第41章 血塗られた救済、救われた命
空中で激突する緑谷と治崎。
壊理の力の奔流を抱えながら、緑谷はワンフォーオール100%を振り絞り、ついに治崎を押し切った。
爆音とともに、治崎の身体が地へ叩きつけられる。
その瞬間を見届け、ナイトアイはかすかに息を呑んだ。
ナ「私は見た…。治崎が逃亡に成功し、緑谷が命を落とす。もまた、そうだった……。それが…私の見た変えようのない未来……。私は…見ていない。こんな…未来を…」
ゆっくりと目を細める。
ナ(変えられるというのか…未来は)
そして静かに、確かに微笑んだ。
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一方その頃。
蛙水はを抱えたまま通形のもとへ向かった。
そこには、警察、天喰、そして相澤がいた。
天「っ!!さん!!」
天喰が駆け寄り、蛙水から血まみれのを受け取る。
通「…さん…」
通形も満身創痍の体で、震える手を伸ばした。
蛙水は息を整えながら説明する。
蛙「なぜか傷口は塞がっているの。意識はないけれど、息もあるし弱いけれど脈も安定してるわ」
相(…無事…なのか………)
すぐに駆け寄れないのがもどかしい。
通「よかった……」
リューキュウの広い背に全員が乗り込み、地上へ向かう。
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地上では、麗日が治崎を押さえていた。
緑谷は壊理を背負ったまま、肩で大きく息をしている。
壊理の個性が暴走し始め、緑谷の体が淡く光る。
相澤の視線で個性を消す。
途端、壊理の体から力が抜け、そのまま緑谷の背で気を失った。
そのとき。
ぴくり、と治崎の指が動いた。
治「…………最後に……もう一度だけ……」
言葉は尻切れに途切れた。
けれど、その声に宿った熱だけは、妙に生々しく地面に残る。
麗(先生……?なに……?)
それ以上、治崎は何も言わない。
戦いは、静かに、終わりを迎えた。