第33章 試される力、届かない想い
相「ヒーロー免許ってのは、人命に関わる責任重大な資格だ。当然、取得のための試験はとても厳しい」
"合格率が5割を切っている"
その言葉に、生徒たちの表情が一気に引き締まる。
相「そこで今日から君らには1人最低でも2つ、必殺技を作ってもらう」
その瞬間、ガラガラっと教室の扉が開く。
入ってきたのはミッドナイト、エクトプラズム、セメントス。
「「「「学校っぽくてそれでいてヒーローっぽいのきたぁ!」」」」
入ってきた3人が前に出て、それぞれが技の重要性を語る。
その言葉に、生徒たちは自然と背筋を伸ばした。
相「詳しい話は実演を交え、合理的に行いたい。コスチュームに着替え、体育館γへ集合だ」
着替えを済ませた生徒たちは体育館γへ。
セメントスが手がけたその特訓場は、トレーニングの台所ランド、通称"TDL"と呼ばれている。
一人ひとりの個性に合わせた地形や環境が即座に生成できる、理想的な訓練場だ。
飯「質問をお許しください!」
飯田が勢いよく手を挙げる。
なぜ仮免の取得に必殺技が必要なのか?その問いに、相澤が淡々と答える。
相「ヒーローとはあらゆるトラブルから人々を救い出すが仕事だ。取得試験では、当然その適性を見られることになる」
相澤の言葉に続き、が落ち着いた声で補足する。
「ヒーローには、判断力も機動力も統率力も必要。その中でも、戦闘力。これが極めて重視される」
その空気を受けて、ミッドナイトやセメントス、エクトプラズムもそれぞれ助言を加えた。
講師陣の言葉が重なり、一気に緊張とやる気が満ちていく。
相「中断されてしまった合宿での個性伸ばしは、この必殺技を作り上げるためのプロセスだった」
つまり、今から始まるのは、個性の強化と必殺技の開発を同時に行う“圧縮訓練”だ。
セメントスが次々と地形を変化させ、生徒たちは散っていく。
もその中で、必要に応じて助言を与えながら、怪我をした生徒のもとへ駆け寄り、静かに手を当てて癒やしていった。
やがてオールマイトも現れ、笑顔で声をかけながら指導に加わる。
すぐに光明を掴む者もいれば、思うようにいかず苦戦する者もいる。
そのすべてを、は温かく、そして誇らしげに見守っていた。