第28章 抑えきれない熱、大人の愛 ※
爆豪は拍子抜けした。
爆(は?見守る愛??好きな人と同じ気持ちになりてーのが普通じゃねぇのか?)
爆「自分じゃねぇ違う人と、愛し合っていいってのかよ…」
相「それがの一番の幸せならそれでいい」
爆「嫉妬とか…しねぇのかよ…」
相「しない…と言えば嘘になるな」
爆「は?マジで意味わかんねェ………」
相「もし、がお前を好きだと言えば俺は身を引き、ただただの幸せを心の底から願う。だがそれは、お前が生徒じゃなくなってからの話だ」
爆「………」
相「生徒であるうちは、仮にがお前を好きになり、自覚したとしても、は絶対に言わない。大人だからな」
悔しかった。
何も言い返せない。
ただただ握る拳の力が強くなる。
相「もし本当にのことが好きなら、卒業するまで待て」
その一言が、重く、静かに落ちた。
爆豪は無言のまま仮眠室を後にする。
ドアが閉まる音が、やけに冷たく響いた。
廊下を歩きながら、相澤の言葉が頭をぐるぐると回る。
爆(まっじで意味わかんねェ……)
“見守る愛”?そんなの、綺麗ごとだ。
好きなら、好きって言えよ。
一番近くで支えて、笑わせてやりてぇに決まってんだろ。
爆(……じゃあもし、がイレイザーを好きになって、2人が付き合ったら……俺は、見守れるのか?)
想像した瞬間、胸の奥がぐしゃりと痛んだ。
爆(……考えたくもねェ。やっぱ、意味わかんねェ。あー……会いてぇ)
頭に浮かぶのは、いつだっての顔。
爆(…他の誰かとなんて、無理だわ……)
その頃、相澤は静かに天井を見上げていた。
相(…ったく。どの口が言ってんだ、俺は)
“見守る愛”なんて、口では綺麗に言ったが。
嫉妬して、にキスをしたのはどこの誰だ。
本当は一番触れたいのは、他でもない自分だというのに。
生徒という立場を理由にして、どうにもできない現実を“正しさ”で塗り潰しているだけ。
自分の狡さを痛感する。
相(もし…が爆豪を選んだら。俺は……本当に、心の底から幸せを願えるのか…?)
答えは出ない。
ただひとつ確かなのは、目を閉じても、浮かんでくるのはいつだっての顔だった。