第20章 奪われた手、攫われた光
森から戻った緑谷、轟、爆豪、常闇、障子。
マンダレイや避難済みの生徒たちが待つ施設に到着するや否や、相澤の目が鋭く光る。
相「お前ら…!爆豪も…無事だったか」
爆豪の無事を確認した瞬間、相澤はほっと息をついた。
だが、緑谷の顔を見るだけで事態の深刻さを悟った。
緑「……ちゃんが、連れ……去られ…ました」
その言葉で爆豪の体が震え、怒りと焦燥が全身を駆け巡る。
爆「クソっ…クソっ…!!」
涙が頬を伝い、声が掠れる。
怒りと悔しさを全身で吐き出す。
轟「………」
轟も目に涙を浮かべながら歯を噛みしめ、拳を握り、悔しさに唇を震わせる。
障「……先生が…」
常「くそっ、俺たちの力が足りなかった…!」
その場に居なかった生徒ものことを聞き、悲しみに暮れる。
切「……まじかよ…先生…」
峰「先生…嘘だろ…?」
芦「あんなに強い先生がなんで…?」
葉「嫌だよ先生ぇ…」
相澤は拳を握り、深呼吸する。
表情には出さないが、胸の奥では熱く燃えていた。
自分が守るべき、守りたい存在が、今この瞬間、手の届かない場所にいる。
守れなかった自分への苛立ち、そして、無事を願う気持ちが混ざり合い、心臓が締め付けられる。
生徒たちの悲痛な声が耳に届くたび、胸の奥の熱はさらに高まった。
強くあろうと冷静を装う自分が、ほんの一瞬、弱さを覗かせそうになる。
しかし、今はそんな余裕もない。
の笑顔、声、穏やかな振る舞い、全てが頭に浮かぶ。
絶対に無事でいてほしい。
どんな手を使っても、を取り戻さなければ――その覚悟が、相澤の身体中を駆け巡った。